台南医療を天津に 医療観光とハイテク歯科サービスをPR | 2014/10/05 |
台南市衛生局は医療観光とハイテク歯科サービスをPRするため、奇美医院、遠東歯科などの医療機関による代表団を組織し、中国・天津でプロモーション活動を行った。目的は台南医療の国際競争力を向上させ、台南国際医療サービス業者による中国市場開拓の成功を後押しすることだ。 李文生記者/台南報導 台南市衛生局は、医療観光とハイテク歯科サービスをPRするため、奇美医院、遠東歯科などの医療機関による代表団を組織し、中国・天津でプロモーション活動を行った。この活動は「健康と美の台南旅行」をテーマに企画され、台南医療の国際競争力の向上と、台南の国際医療サービス業者が中国市場開拓に成功するよう後押しすることを目指したものだ。 衛生局によると、経済部国際貿易局が委託し、台湾貿易センターが企画・組織し、台南市衛生局が協力する「2014年天津台湾名品博覧会健康美麗イメージ館」には、奇美医院、遠東歯科などの医療機関で組織される台南医療チームが出展し、天津で台湾の質の良い医療サービスをPR、天津で台南医療ブランドを打ち立てたという。 衛生局はまた、「天津は国際港湾都市で、人口は約1200万人、市民一人当たりの平均GDP1万6,975米ドルは現在中国で第1位であり、大きな消費力を持つ天津市場は、台湾医療サービス業の重要なターゲットだ。台湾・天津間には直行便が週10便近く飛ぶなど交通の便がよいことや、ビジネス視察、健康診断、美容、観光、社員旅行など多様な目的に対応できることから、台湾に足を運ぶ天津市民は日増しに増えている。博覧会の中の健康美麗イメージ館は大いに関心を集め、現場でホットな交流が展開された」と述べる。 奇美医院のPRの主軸には、ハイレベルな健診、遺伝子検査、美容医療、重症治療などが含まれる。奇美医院国際事務主任の黄首詠氏は、「台湾の医療サービスは、欧米に肩を並べる世界レベルの技術水準を有する」と話す。世界トップ200の大病院の中に、台湾の病院は14を占め、数は米国、ドイツに次ぐ第3位で、面積あたりの数では世界第2位だ。台南の競争的優位性は、市政府の首長の多くが医療関係の背景を有しており、そのため観光医療の推進における専門性で他の自治体に先んじている点にある。 黄首詠氏はこんなエピソードを紹介した。中国最高クラスの病院で重病だと診断されたある中国の患者は、中国での診療の過程で、検査・確認のため採血管数十本分も採血された上、全身性エリテマトーデスと誤診され、無駄に大量の薬を飲み、数十日間入院することになった。ところが奇美医院に転院してくると、検査のため採血管一本分だけ採血しただけで、台湾の専門医によって、ただの軽い乾燥症だと診断された、というものである。 台南口腔医療の代表である、遠東歯科グループ善化遠東聯盟歯科医院の林孟儒院長は、「台湾の医療はかなり競争が激しいため、医療技術と診療環境において自己の核心的競争力を有している。我々のプロ意識、リーズナブルな価格、言語的優位、医者と患者のコミュニケーションはどれもアジアの他の国とくらべて強みである」と述べた。英『エコノミスト』誌によると、台湾は世界の医療環境指標ではスウェーデンに次いで世界2位である。 林孟儒医師は「歯科が医療観光を創造できるチャンスは最新の3D技術にある。欧米で現在最先端のセレック3Dシステムは、オールセラミッククラウン、虫歯の治療、ラミネートベニアなどの治療が一日でできてしまう。台湾なら、トップクラスの技術標準の医療を欧米の2分の1以下の費用で受けられる」と強調する。また「中国の患者が台湾で医療を受けることは、言語コミュニケーションの上で相対的に有利である。たとえば、美は主観的なのものなので、患者が8の基準にしてほしいと思ったら、7でも9でも患者にとっては受け入れがたい。欧米の国ではたとえ通訳を頼んだとしても、やはり細かい部分の意思疎通は難しい」とも付け加えた。 |